まずはオーディションを知ろう
そもそもオーディションとはどのようなものなのでしょうか?
オーディション(この記事では歌手のオーディションのことをさします)では、次世代の芸能界や音楽界隈で活躍できる見込みのある人材を発掘、獲得、売り出し、デビューさせるために、会社や芸能事務所などが主催するものです。
オーディション内容はさまざまですが、歌手のオーディションでは歌手としての実技審査、歌唱審査が行われます。
ダンスも踊れる歌手を募集している場合は、ダンス審査も行われることもあります。歌唱審査では、課題曲がある場合と、自由に曲を選べる場合があります。
また、オーディションの中には悪質な詐欺行為に繋がるものも存在しています。一部では「お金がかかったら詐欺」とも言われていますが、これは半分正解です。
オーディションを受けることに対して金銭を要求された場合はとても疑わしいです。
しかし、オーディションに合格後は事務所や会社の育成スクールに入学する事があるので、そのタイミングで受講料が発生します。事前の確認を忘れずにしましょう。
具体的な特徴『受かる場合』
何より大切なのは「オーディションで募集している人材を把握する」こと。
アイドルグループのメンバーを決めるオーディションであれば、グループのコンセプトによって、かっこいいイメージ、可愛いイメージ、また他のメンバーとのバランスも見て、そのグループに合う人が選ばれます。
歌手であっても、歌のうまさだけではなく、プロデューサーが求めている声質や歌い方の人が求められます。
そのため、自分が受けるオーディションで求められている人材をよく理解しておく必要があります。
しかし、合格したいからと言ってキャラを作ってオーディションに臨むと、後々本来の自分とのギャップに苦しむことも考えられます。
それよりも、自分らしさが活かせるオーディションを探して、挑戦することの方が、合格するコツと言えるでしょう。
具体的な特徴『落ちる場合』
その曲・アーティストの事が好きすぎて、歌い方の細かな部分までモノマネをしてしまうと、「オリジナリティがない」、「ただの二番煎じ」といったように、審査員からの評価を下げる事となります。
そのため、得意な曲で勝負をする場合は、原曲の歌い方に寄せすぎない、原曲を歌うアーティストの癖までマネをするべきではないという点は、注意が必要となります。
また、歌手活動を始めたいという方を対象としたオーディション=ダイヤの原石を探すのが目的です。ですので、何よりも個性を重要視します。いくら歌がうまくても、モノマネではあまりよろしくないということですね。
好きなアーティストになりきりたい場合は、歌手よりもモノマネ芸人さんを目指すといいと思います。
逆に癖のある歌い方=賛否が別れますし、これから歌手を目指している方を対象とした歌手オーディションの場合、合格後にボイトレレッスンを含んでいるところがほとんどです。そうしたところの場合、「歌唱技術=合格後に磨きをかければいい」と考えます。
そして、既に癖のある歌い方をしている場合、”修正が難しい”、”レッスンに無駄な時間を費やす事となる”と審査員側は感じてしまうのです。オーディションを主催している側は少ない投資で大きな利益が生まれることを期待しています。時間と資金は有限なので、即戦力ほど合格率が上がるというのは自明ですね。
やるべき対策
「没個性を抜け出す」
オーディションで大切なのは、「自分自身の魅力を伝える」ということです。誰かの真似をしても意味はありませんから、自分らしい歌い方で勝負しましょう。特に普段から、「物真似」が癖になっている方は注意が必要です。
「自分に合った曲を選ぶ」
声が高いのに低いスクリーム楽曲、ダンディな声なのに萌曲など、歌ってみて意外性があってギャップ受けなどを狙うのならいいかもしれませんが、「絶対に歌手として、変化球で勝負せずにデビューを目指したい」と思っている方にはお勧めできません。
ご本人の「好きな曲」と声や歌い方に「合っている曲」は必ずしも一致しているとは限らないものです。オーディションの募集要項を意識した上で、慎重に曲を選びましょう。
「社会人として最低限のマナー」
歌手のオーディションに限った話ではありませんが、「挨拶」「身だしなみ」「言葉遣い」「態度」はとっても重要です。
オフィシャルな場所ではきちんとした言葉遣いをすると共に、挨拶はハキハキと気持ち良く行いましょう。会場に入った瞬間から意識することで、基本的な評価は高まるはずです。
また女性の場合、メイクが濃くなり過ぎないよう注意しましょう。服装の清潔感も重要なポイントとなります。
「個性的なキャラクターを全面に押し出したいから」、「ルールに縛られたくないから」などという変なこだわりやズレたロック魂などは一旦置いておきましょう。
芸能界も一種の社会の形です。技術評価は高くても、社会人としてのマナーがなっていなければ、一緒に仕事をしていくのは不可能でしょう。もしもこの項目で落とされてしまうとしたら、非常にもったいないことです。
まとめ
世の中にはたくさんのオーディションがありますが、中には悪質な詐欺行為に関わるものもあります。そのような卑劣な罠にかからないよう、たくさんの知識を付けておきたいものです。
大手の芸能事務所やレコード会社が主催しているものほど信頼性が高いので、プレッシャーは大きくなってしまいますが、上記のコツを踏まえた上で、力一杯挑んでみてください。
この記事が、あなたの歌手デビューに少しでもお役に立てれば幸いです。